FXと暗号(仮想)通貨の見通し 2021年1月25日⁻1月29日

まず、先週のイベントを振り返りましょう:

  • EUR/USD. 私たちは、S&P500インデックスとEUR/USDの相関関係が1月上旬に、どのように崩れたかを一週間前に明確なチャートで表しました。しかし、現在は、元に戻っています。: S&P500 は、上昇を続け、1月21日に3859.84という史上高値を付け、EUR/USD ペアもそれに従い、多くの専門家(65%)の予想通りの結果となりました。月曜日の1.2053の底で手探りの後、ユーロは1.2190に上昇し、最終的には、僅かに低く1.2170で安定しました。
    週末は、欧州中央銀行総裁のおかげで穏やかでした。クリスティーヌ・ラガルド総裁はヨーロッパ通貨を弱めることはできませんでしたが、ドルを十分に追い抜くこともできませんでした。そして、これはある意味成功と考えられることもできます。
    1月21日木曜日のECB理事会でのスピーチでラガルド総裁は、何が良くて、何が悪いかを説明しました。"良かった" 点は、ワクチン接種の開始、EU経済の回復の成功、米国の政局不安定感の軽減を指摘しています。"悪かった"点については、 感染状況の悪化、ロックダウンの増加、ユーロ圏の景気後退が二番底に向かっていること、強いユーロによる低調インフレが続くことについて指摘しています。同時に、ECBは木曜日の理事会で金融方針の調整を拒否し、“パンデミック緊急購入プログラムの全額を使わないかもしれない”と述べただけでした。このニュースは、ユーロを押し上げました。しかし、それに続く詳細がなかったため、それほど大きいものではありませんでした。PEPPの規模を決定する尺度は投資家には不明なままです。;
  • GBP/USD. ポンドは、週の前半、ユーロと共に上昇しました。1.3450-1.3700の上限を突破し、1.3745の高値に達しました。しかし、5日間の終わりは、不安定な結果となりました。ポンドの反発は、小売売上高(1.2%の予測値ではなく、0.3%の増加)、または、経済活動指数のどちらもサポートしませんでした: サービス部門では、マークイット指数が49.4から38.8へ下落しました。イギリスのボリス・ジョンソン首相は、3度目のロックダウンが夏になっても続く可能性があると悲観的な見方を加えました。その結果、ポンドは逆転し、指定されたチャンネルに戻り、1.3680で終了しました。;
  • USD/JPY. アナリスト65%に支持された主な予測は、2020年3月末にはじまった中期チャンネル下方維持であったことを思い出しましょう。103.60 と103.00 水準がサポートとされていました。
    そのシナリオは、完璧に正しかったようです。このペアは、2週連続このチャンネルの上限突破を目指しましたが、失敗に終わっています。最初は、103.60のサポートで反発し、104.07に達した1月19日の火曜日です。次反発は、103.30の水準から103.90で止まった1月22日の木曜日です。その後、このペアは、1月に何度も達している103.80水準で今週を終えました。;
  • 暗号通貨. これは、一時的な修正なのでしょうか、それとも、新しい暗号通貨の冬なのでしょうか? この質問は、先週の局面に流れました。ビットコインが12月22日に$29,000を下回った時、もちろん、多くの投資家を震え上がらせました。Guggenheim investmentのディレクターであるスコット・マイナード(Scott Minerd)氏は、さらに、$20,000-12月の後半に爆上げし、 BTCの相場が100%上昇した水準を下回ると予想しています。
    楽観主義者は自信あり: ビットコインは、一年で5.75倍まで価格が上がり、2020年1月1日の$7,300から2021年1月8日$41.900 に上昇したので、30%の"幾らかの"修正は、パニックになる理由ではないと述べています。さらに、多くのアナリストは、今回のビットコインの下落が法定通貨に流れることはないと指摘しています。ビットコインでの利益修正のため、投資家は、暗号通貨市場を離れず、彼らの考えでは、より有望なアルトコインにポジションを開くことです。例えば、イーサリアムの価格は、この1年で11倍以上に膨れました。また、1月22日の夕方、BTC/USD ペアで最大限に相関して22%を失っても、ETH/USD であれば、10%未満の下落でした。
    このバージョンは、暗号通貨マーケット市場のデーターでもサポートされています。7日間でビットコインを含む時価総額は、9.5%まで減少しました(1.028兆ドルから0.933兆ドル)。同時に、アルトコインの資本は、$3000億の同水準で維持しました。 減少していたのは、主にビットコインであり、dominance index は、67.48% から64.31%へ減少しました。
    反対に、イーサリアムのシェアは、13.52% から15.01%へと増加しました。
    Crypto Fear & Greed Indexに関しては、とうとう、買われ過ぎゾーンから抜け出し、今週は、88 から40ポイント下落しました。この値は、BTC/USDペアのショートポジションは開くには遅すぎず、ロングポジションを開くにも早すぎず、ニュートラルな状態と一致します。しかし、アナリストによれば、"クジラ"がビットコインウォレットの補充をはじめ、少ない警戒心のある投資家のコインを買い集めるのは、こうした価格のロールバックの間だとしています。

 

今週の見通しについて、多くの専門家の意見と並んでグラフとテクニカル分析を要約すると次のように言えるでしょう:

  • EUR/USD. 前回のECB理事会の結果分析をすると、ラガルド総裁のコメントは、あまり明確ではありませんがヨーロッパ当局のムードが以前タカ派であることが結論づけられます。銀行の理事会では、EU債券市場の利回りとユーロの急激な上昇に関する心配が無くなったことを指摘しました。現在、私たちは、1月18日に開催されるUS連邦準備制度理事会を待っています。ドル金利は、同じく0.25%にとどまりそうなので、主な関心は、近い将来の金融政策に関する当局側のコメントになります。ジョー・バイデン新米国大統領が就任後の初の理事会になるので、特に注目が向けられるでしょう。
    もちろん、来週は、米国耐久財受注(1月27日発表)並びに1月28日木曜日と1月29日金曜日に発表予定の米国とドイツのGDPのデーターを含めたかなり多くのマクロ統計もあります。
    その間、専門化の意見は、次のように分かれました。アナリストの45%は、D1のグラフ分析、 η4のオシレーターの75%、H4のトレンドインジケーターの90%、D1の75%を支持して、強気サイドです。最も近似の抵抗は、1.2275、1.2300 、1.2350。中期目標も同じです- 1.2500-1.2550の高値上昇です。
    反対の見解は、55% の専門家に支持されています。このペアは、H4の25%のオシレーターで買われ過ぎが示されています。 近似サポートは、1.2130と 1.2060です。主な目標は、1.1800-1.1900水準です。;
  • GBP/USD. レビュー執筆時点で、H4のオシレーターの読み取りが少々、混沌しています。残りのインジケーターに関しては、ほとんどグリーンです。つまり、75%のオシレーターとD1のグラフ分析同様にH4のインジケーターの75%とD1の100%が上昇を示しています。
    しかし、ほとんどのアナリスト(65%)に関しては、テクニカル分析の強気を楽観視してないようです。理由としては、上記で述べたように、イギリスの経済不振とボリス・ジョンソン首相の三度目のロックダウンが夏まで続く可能性があることに対する注意喚起です。これは、投資家にポンドの予測修正だけでなく、イギリス銀行のマイナス金利のシナリオについて再議論を余儀なくしています。
    サポートレベルは、1.3615-1.3635水準で、その後、1.3525 、最終的には、3週間のサイドチャンネル1.3450です。抵抗水準­-チャンネルの上限1.3700、1.3745 と 1.3800;

  • USD/JPY. 1月21日木曜日の理事会では、日本銀行並びにECBは、金融政策のパラメーターの調整をしませんでした。GDPの期待は、2020年、僅かながら低いものでしたが、当局は、すべてを考慮し、国の経済は成長するだろうとし、2021年予想を上げました。
    これを基に70%の専門家は、さらなるスムーズな円の上昇と103.00サポートへの下落、そして、ボラタリティが大きくなった場合-さらに、50ポイント低くなると支持しました。近似サポートは、103.30です。
    30%の専門家の代替的シナリオでは、このペアは、下方チャンネルの上値抵抗線を突破し、最初に104.00の抵抗まで、それから、104.40の上昇を支持しています。強気筋の次の目標は、104.70-105.00水準です。;
  • 暗号通貨.ビットコインのボラタリティが大きく、リスクがあることはシークレットではありません。2020年の後半、COVID-19と連邦準備制度の財政刺激策で金利引き下げ、市場のドル安の蔓延が後押しになり、大規模機関投資家が暗号市場に参入したことで急騰しました。
    そして、現在、アナリストたちは、暗号通貨は、資本維持のための一時的な手段であり、暗号資産を段階的に減らしていくことについて述べています。
    JPモルガン・チェースのストラテジストによると、ビットコイン価格の短期的な予測の鍵は、現在の価値相場$230億を保有する世界最大暗号資産管理会社Grayscale Investments だとしています。銀行のアナリストの計算によると、BTC/USD のペアが$40,000を突破するには、Grayscale Bitcoin Trustが今後数週間は来る日も来る日も一日あたり、$1億の資金流入を持続する必要があります。 そうでなければ、大きな修正が期待されます。
    予測の執筆時点で、ペアの相場は$32,500付近です。これは、この3週間の明らかに強いサポート/レジデンス水準です。そして、時価総額が上昇しなければ、$30,000に下落し、弱気筋からの圧力と新規の売りの波が想定されます。65%の専門家はこれに同意しています。
    しかし、3月先物で+ 3.5-5.0%のプラスの割り増しを確認した、ほどほどの強気ムードの市場参加者もいます。投資会社であるPantera Capital の責任者ダン・モアヘッド(Dan Morehead)氏は、 2月に"ビットコインは $45,000 以上" になると期待しています。しかし、彼は、トレーダーやほかの業界参加者に対し、可能な限り慎重になることをアドバイスしています。
    アメリカの新政権も、楽観的な見方です。つまり、次期財務長官候補であり、前連邦準備制度理事会の議長であるジャネット・イエレン氏は、伝統的な金融システムの可能な改善について話し、もちろん、法の枠組み内でありますが、暗号通貨の推奨を呼びかけました。しかし、これらの法がどんなものかは、時間が教えてくれるでしょう。しかしながら ... 今、それを知りたいのであれば…占い師ですね。
    ロイターがレポートしたように、ニューヨークの占い師マレン・アルトマン氏は、ビットコインのレートを星の動きで予測します。彼女は、金星(ビットコインの価格)の軌道が土星(インジケーターの制限)によって交差する日だったので、ビットコインの1月修正の始まりをほぼ間違いなく予測しました。将来の見通しについて、アルトマン氏は、“月末に望ましい兆候、特に2月と3月初旬”としています。  “しかしながら、大きな修正が3月中旬にはじまります” “4月中旬もまた悲観的です。5月は強気相場です” と占い師は言っています。
    ところで、アルトマン氏は、既にSNSに100万人以上のフォロワーがいるので、その中には、大規模投資家がいるかもしれません。つまり、Grayscale Investmentsではなく、彼女が星と一緒に暗号通貨市場を動かしている可能性もありますJ.

 

NordFX Analytical Group

 

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